異臭苦情、13都府県から マルハニチロの

マルハニチロホールディングスの担当者は31日未明、「厚生労働省から、コーンクリームコロッケを1個食べると、体重20キロの子どもに急性毒性が出る可能性があるとの指摘を受けた」と話し、当初の説明に誤りがあったことを認めた. 特集: マルハニチロ、冷凍食品から農薬 群馬工場への立ち入り検査は、県館林保健福祉事務所の職員4人が30日午前10時20分ごろから約4時間実施した. 結果を発表した県によると、工場内ではマラチオンは使われていなかった. 薬品の使用履歴の記録も保管されていた. 異臭などの苦情があったのは3品目20パックで、少なくとも13都府県に広がっていた. うち6都府県の9パックからマラチオンが検出された. ただ、検出濃度はばらばらだった. 県は、高濃度に汚染され、濃度が一定でなかったことから、原材料は汚染されておらず、製造工程で汚染された可能性も低いとみている. また、流通前に製品を保管する3カ所の主要な倉庫があるが、苦情のあった製品は、どの倉庫を経由するルートからも見つかったという. 県の担当者は「誰かが故意に混入したことも否定できない」と話した. アクリフーズによると、これまでに苦情が寄せられた20パック以外に、新たな混入の疑いや健康被害についての情報は出ていないという. 同社は、年末年始も消費者からの問い合わせを受け付ける. 電話番号は、0120・690149(午前9時~午後5時). ◇ 群馬県は30日、苦情を寄せた消費者の住所地について、13都府県の内訳を発表した. ●印はマラチオンが検出された6都府県. 岩手県秋田県、千葉県、●東京都、●神奈川県、長野県、岐阜県、●静岡県、●愛知県、三重県、●大阪府広島県、●福岡県. 日本自動車工業会は30日、2014年の国内の新車販売が昨年より9・8%減り、485万台ほどになりそうだと発表した. 4月からの消費増税で、車の買い替えを先送りする動きが出ると予想した. 予想通りだと、東日本大震災があった11年以来3年ぶりに500万台を下回る. 新車のうち、昨年は過去最高の211万台が売れた軽自動車も、14年は12・4%減の185万台にとどまるとみている. 自動車業界では、「消費増税後の落ち込みはせいぜい3カ月~半年で回復する」(日産自動車幹部)との見方が多く、今回の予想が「慎重すぎる」との声もある. ただ、自工会の名尾良泰副会長は「消費増税は、増税前の駆け込みの反動で減ることよりも、中長期的に国内市場が縮小することが心配だ」と話す. 消費税率が3%から5%に上がった後の1998年は前年より100万台近く減った. 新車に乗る期間(平均)も96年の9年6カ月から12年には12年2カ月に延びた. 増税が新車販売に悪影響を与えかねない. 海外では昨年、米国の新車販売が1500万台に回復し、中国は世界で初めて2千万台を超えた. 国内販売の苦戦とは対照的だ. (大平要).