東電が効果的節電へ実証実験

野田佳彦首相は20日夜、ロンドン五輪の日本代表選手団の入賞者ら108人を首相官邸に招き、感謝状や銀製の写真立てを贈った. 五輪期間中、野党に内閣不信任案を提出されるなど苦境に立たされた首相は「私も国会でいろいろ大変なときがあったが、夜中起きて応援していた」とあいさつ. 感動した競技としてフェンシング男子、サッカー女子、競泳男子を挙げ、「フェアプレーと絆の力、あきらめないことの三つを学んだ」と語った. 7人の金メダリストには直筆で「最高の笑顔でした」などと書いた色紙を贈った. フェンシング男子フルーレ団体で銀メダルを獲得した太田雄貴選手は終了後、「大変な時期だが、最大限頑張っていただきたい」と首相にエールを送った. 除染で出る汚染土を保管する中間貯蔵施設の設置をめぐる26日の国と地元自治体の意見交換会が、急きょ中止された. 福島県双葉町長が、国への不信感を理由に欠席したため. 地元の対応がまとまりを欠くなか、政権の思惑は出足からつまずいた. 「知らないところで政府が決めていくことに大きな恐怖を感じた」 双葉町の井戸川克隆町長は、避難先の埼玉県加須市で記者会見し、国と双葉郡との意見交換会に出ない理由をこう説明した. 東京電力は2月上旬から、電力需給が厳しい日だけに電気の使用を控えてもらう「スマート(賢い)節電」の実証試験を始める. 昨夏は政府の電力使用制限令で、余裕がある日も15%の節電を強いた. 「負担が大きい」との企業の不満に応え、より効率的な節電方法の開発を目指す. 今回の実証試験には、東京大学やイオンなど9法人が協力する. 事前に使用を抑える機器を選定. 実際に不要な照明を消したり、エアコンの設定温度を下げたりしてもらう日の1日前や1週間前に東電が節電を依頼する. どのくらい前に依頼すれば、どのくらい節電できるかなどを調べる. 効果が確認できれば、需給が厳しいと予想される日の1日か1週間前に節電要請し、実際に節電した量に応じて料金を割り引くメニューを4月に導入する.