新システムで奥深い対戦! 先行体験した『

7月14日にアーケードで稼動予定の、SNKプレイモアが誇る対戦格闘ゲームザ・キング・オブ・ファイターズ(以下、KOF)XIII』. ついに完成したということで、ひと足先にプレイさせてもらったライターのトッシーがプレイレポートをお届けします. ポスターにも使われる、『KOF XIII』のメインビジュアル. 『KOF』といえば、言わずと知れた日本を代表する格闘ゲームの1つ. 『餓狼伝説』や『龍虎の拳』といった名作の人気キャラクターたちによる、タイトルの枠を超えた戦いや、3on3のチームバトル、スピーディーなゲーム展開で人気のシリーズです. ナンバリングタイトル13作目となる本作は、 先日のインタビュー記事 で「最高の『KOF』」と語られるほどのデキ. それではさっそく、その中身に迫っていきましょう! 『KOF』らしさが光るシステム まずプレイして感じたのは、「 これぞ『KOF』だなぁ 」という安心感. 前作『KOF XII』が独自のスタイルだったので(それはそれでおもしろいのですが)、始めるまではドキドキでしたが、いざ触ってみると見事なまでに遊び慣れた感触でした. ハイスピードな試合展開、小・中ジャンプを駆使した独特のせめぎ合いなど、『KOF』の土台となる部分はほとんど従来のものと変わりありません. といっても、変わり映えしないということでは一切なく、 多彩な新規システムによって、さらに奥深い戦いができる ようになっています. では実際に、どのようなシステムが追加されたのかご紹介しましょう. その1、パワーゲージとハイパードライブゲージ 本作にはゲージが2種類あります. 1つは超必殺技などの強力な技を出すのに必要なパワーゲージで、もう1つはスーパーキャンセル(必殺技をキャンセルして超必殺技を繰り出す)などに使用するハイパードライブゲージ(HDゲージ)です. 2種類のゲージがあることでゲージ管理がより複雑になり、これまでとは違った戦いが楽しめますね. 画面下にある、オレンジ色のゲージ&横の数字がパワーゲージ. その上の緑色のゲージがHDゲージとなっています. これらのゲージを生かせるかが、勝利のカギになるのではないでしょうか. その2、EX必殺技/EX超必殺技 パワーゲージを消費して繰り出し、一部の必殺技や超必殺の強化版が出せるもの. 攻撃が多段技になったり、無敵が付加されたりなど、効果は技によって異なります. 切り返しやコンボをはじめ、さまざまな場面で役立つ、本作のキモとなるシステムの1つです. EX必殺技を繰り出すと、青色のエフェクトが発生します. 対戦では、このエフェクトを確認して対処法を判断することも重要になってきそうですね. その3、ドライブキャンセル HDゲージを50%消費して、必殺技から必殺技へキャンセルすることができます. ただし、同じ技を連続して出すのは不可. 技のスキを減らしたり、本来追撃が間に合わない技からコンボにつないだり... といったように、主に近距離でのせめぎ合いで重要になってきますね. これによって 連係の種類が増え 、戦術の幅が大きく広がります. 本作のキモその2. 普段なら追撃できない百式・鬼焼きですが... ドライブキャンセルを使うことで七拾五式・改が連続ヒット! その4、NEO MAX超必殺技 HDゲージ100%とパワーゲージ3本、またはハイパードライブモード(※後述)中にパワーゲージ3本を消費して繰り出す、各キャラのもっとも強力な超必殺技. キャラによって性能は異なりますが、無敵時間や攻撃判定などの面で高性能なものが多く、単発でライフの約半分に近いダメージを与えられるので、一発逆転が狙えます. 従来シリーズをプレイしたことがある方は、『2002』の"MAX2"や、『XI』の"リーダー超必殺技"と同じように考えるとよさそう. 単発でヒットさせてこの威力とは恐ろしい... . 当てやすかったり、削りダメージが高い技を持っていたりするキャラは、ゲージがあればガンガン狙っていきたいところですね. その5、ハイパードライブモード HDゲージが100%の状態でのみ発動可能なモード移行技. 発動後はHDゲージが少しずつ減っていき、ゲージがなくなるまでの間はドライブキャンセルやスーパーキャンセルが、HDゲージをほとんど消費せずに出せます. つまるところ、ハイパードライブモード中はほぼキャンセルし放題になり、うまく技をつなげれば 超強力なコンボができる ということです. あと、通常技をキャンセルしてハイパードライブモードへ移行することも可能. 普段はキャンセル不可な通常技からも可能! これも『2002』の"MAX発動"と思えば、すぐに慣れるかと思います. ハイパードライブモード中は、薄いオレンジ色のオーラのようなものを纏(まと)うのが特徴. 発動中はHDゲージの消費がなくなるわけではなく、"少しだけ消費する"ところに注意しましょう. その6、ハイパードライブキャンセル/MAXキャンセル 前者は、上で説明したハイパードライブ中に行うキャンセルの名称. 後者のMAXキャンセルもハイパードライブ中のキャンセル技という点では一緒ですが、こちらは残っているHDゲージをすべて消費することで、超必殺技→NEO MAX超必殺技へとキャンセルできる仕様です. 大体想像が付くとは思いますが、MAXキャンセルを組み込んだコンボは、 ダメージ、演出ともにハンパない です. 本作の華ともいえるシステムですね. 例によって従来のシリーズで言えば、『XI』の"ドリームキャンセル"に近いと感じました. 超必殺をMAXキャンセルしてNEO MAX超必殺を当てるだけで、ライフの半分以上のダメージ. 実践だと通常技から始動して、ハイパードライブ中のコンボの締めに使うと思われるので、ものすごいことになりそう! これらが合わさることで自由度が格段に上がって、これまで以上に複雑な読み合いや、柔軟なコンボが可能になったのが本作のおもしろいところ. 意識しなければならないことが多いため一層スピーディに感じるのも、ファンにとってはうれしい点ではないでしょうか. 操作・判断の両面で忙しくなっていますが、それこそが『KOF』の魅力ですし、その中で自分の思い描くプレイができた時の快感はたまらないですよ. →次ページでストーリーやその他の要素を語る.